あとましーん

SIerで働き、外出で何か美味しいものをさがし、節操なく興味のままに行動するアラサー男の備忘録です。

ブチャラティにすればよかった・・・

僕が一年で一番苦手な季節といえば3月です。

 

3月といえば、送別会のシーズンです。僕の会社はブラック会社というか、ピュアブラックな会社なので、結構な感じで人が辞めていきます。さらに、類は友を呼ぶということで、僕の周りには会社の少数派が多く、辞める頻度も多いです。月9の高良健吾のように、少数派のでも俺はずっとあなたのそばにいます、みたいな格好いいこ言う輩はあんまりいなくて、みんなどんどん辞めます。3ヶ月に1回くらい送別会しているような気がします。送別積立金を検討するくらいです。

 

案の定、昨日も送別会でした。いつも幹事を誰よりも張り切るI君が辞めるS君の為に、お店やプレゼントを予約していました。S君はイケメンでおしゃれな雰囲気なので、I君は普段よりもおしゃれなお店を予約してました。僕らのようにガハガハ笑う集団は場違いかも・・・カップルがいたらちょっと迷惑になってしまうかも・・・なんて思いながらも、送別会はそのまま和気藹々と進行していきました。そして、会も終盤に差し掛かり、I君から、S君に向けてプレゼントを渡すことになりました。

 

このプレゼント、何にするかも難しいですよね。花はまず用意するとして、もう一つプレゼントとして何か用意するとなると、何にするか迷いどころです。無難なネクタイなどにするのもありなのですが、仕事以外でプライベートでも付き合いのあるような親しい関係なので、趣味や好きなものにまつわるものがいいかな、なんて思っていました。I君も同じで、辞めるS君に対し、S君の好きだった漫画のジョジョ から、フィギュアを選んでプレゼントすることにしました。

 

超像可動 「ジョジョの奇妙な冒険」第三部 51.シルバーチャリオッツ・セカンド(荒木飛呂彦指定カラー)

超像可動 「ジョジョの奇妙な冒険」第三部 51.シルバーチャリオッツ・セカンド(荒木飛呂彦指定カラー)

 

 おそらく、選んだのはこれ。ジョジョの第3部主役といえば、空条承太郎なのですが、主役を外して、ちょっと知ってるぞ感のあるフィギュアを選んで、S君に渡すことにしていたようです。

 

S君がトイレに行き、戻ってきてからI君からありがとうございました、のセリフと共に花とプレゼントが渡されます。その後、I君がS君に何が入っているか見てください、と嬉しそうに言い、S君が中身を開けました。

 

I君「Sさんジョジョ好きなの知ってるんで、絶対喜ぶと思ってフィギュアにしました。」

 

S君「ありがとう。。I君・・・・あっ、俺、これ持ってるやつ」

 

I君「えっ!!!!ポルナレフじゃないんすか、持ってるの。」

 

S君「ポルナレフもある・・・でも、これもある。ていうか、これは I君と一緒に遊びに行った時に買ったやつ・・・」

 

I君「うっそ!!」

 

I君「ブチャラティにすればよかった・・・・」

 

と言い、なんか、変な空気になりました。送別会の最後に今まで感じたことない居心地の悪い空気が漂いました。S君も、I君も、僕らもなんか微妙な雰囲気です。いや、誰も悪くないんですよ。ほんと。でも、何なんでしょうね。このエンディング・・・頑張ってクリアゲームがバッドエンドだったような気持ち悪さでした・・・

 

その後帰り道、意外に重いフィギュアを持って帰りながら、「これ、ランチ代くらいにはなるかな・・・」と寂しげに言ったS君のこと、僕は忘れません。

 

S君、9年間お疲れさまでした。