あとましーん

SIerで働き、外出で何か美味しいものをさがし、節操なく興味のままに行動するアラサー男の備忘録です。

【書評】事例で学ぶBTOBマーケティングの戦略と実践 感想②

11月になりました。今月はAmazonの月替わりセールで読みたい本が無く、積まれた投資本とDX白書を読むことにしようと思っています。これらの本、読むと5分で夢世界に突入しちゃうんですよね・・・

 

今日は昨日に続いて、本の感想です。

昨日の内容はこちら。

para-no-para.hatenablog.com

 

今日はBtoBマーケティングプロジェクトの進め方からです。

 

具体的には、以下のSTEPで進めることにより、大きく見込み客を増やすことが出来ているそうです。

【STEP1】経営課題・戦略に沿ってマーケティング活動の目的・目標を設定する

【STEP2】顧客への解像度が高いメンバーをチームに入れる(顧客のニーズを把握した人をメンバーとする)

【STEP3】代表的な顧客をリストアップし、購買プロセスを把握する

【STEP4】自社の現状とボトルネックを把握し、勝ち筋を見つける

【STEP5】短期施策と長期施策に並行して取り組む

【STEP6】定例会議で進捗を確認し、追加施策を検討する

STEP1,2,3,5,6は当たり前かなと思いましたが、整理されて記載しているので、自身の考えも整理できた気がします。また、STEP4には気づきがありました。

 

STEP4では、競合との分析を顧客のターゲット層に応じて分析しています。

具体的には、以下の図のような分析です。

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ここまで細分化して考えたことが無く、今後参考にしたいと思った考え方でした。

 

たしかに、仮に結婚したいと思った時にどういう層にどんなアプローチするかで結果が全然違いますもんね。若くて彼氏がいる人にアプローチしたいにも関わらず、30代以上の結婚相談所に登録しても全然届きませんからね。納得です。

 

これ以降は、色々な事例が記載されていました。中でも気になった事例を取り上げようと思います。

 

CASE6 大手企業F社の新規事業部門からの相談

一昨年新商品をリリースした。対象顧客の平均年齢が50歳前後のレガシーな業界。おそらくWebを見ての積極的な情報収集はしておらず、彼らにアプローチする為に展示会以外の有効な手法が思いつかない。事業拡大の為に見込み客を大量に獲得したいがどうしたらいいか?

 

というケースでした。これは今の僕が勤めている会社もそうですし、比較的BTOBではよくある例かなと個人的には思っています。調べる力が無いと言われるとそれまでですが、僕も何か購入したいと思った時、ドンピシャな情報はなかなか得づらく、さらに同業と比較して何故その会社を選択したかWeb上での調査だけでは判断し辛いです。

 

これに対して、以下のSTEPで対応をしています。

【STEP1】過去商談の受注・失注分析からターゲットを定める

【STEP2】ターゲット顧客に普段の情報行動・購買行動をヒアリング

【STEP3】当該業界に製品・サービスを販売した経験のある専門家にヒアリング

【STEP4】上記情報を元にターゲットとチャネルを決める

 

STEP1は当たり前ですが、STEP2,3は実際にそこまでしていないなと自分でも思いました。これは確かに効果的ですよね。この事例では、顧客の情報収集は広告代理店等の出入り業者が中心だったとのことで、STEP4では出入り業者向けに勉強会やセミナーを開催したようです。なるほど。アプローチしたい女性の友達と仲良くなるやつですね。

 

もう1つ事例取り上げます。

CASE8 東証二部情報の製造業 H社からの相談

旧態依然とした「THE・営業会社」だった為、マーケティング部門の人員もスモールスタートになる。経営陣のやる気はあるが営業部門の協力が得られない。どうするといいか。

 

という事例です。これもありそうですよね。今までのやり方で実績が出ていますし、営業からすると変更する必要が無いという。

 

これに対しては、以下のSTEPでした。

【STEP1】小さな成功体験を作る ・・・Webサイト改善・検索広告・メール配信・コンテンツ整備

【STEP2】量の最大化 ・・・セミナー開催・コンテンツ頻度向上・展示会・プレスリリース

【STEP3】質を上げる ・・・受注率が高く生涯獲得コストも高い層にアプローチ

【STEP4】リソ-スを確保する 

 

うーん、本当かな・・・・書いてあることだけ見ると当たり前に見えますが、実績を出し続けることで量と質を兼ね備えるリソースを用意することしかないとのこと。いやいやいやいや、正直、それが難しくてみんな苦労してますから・・・

例の女性との交際で考えると、今までは何気なく職場と家の往復の日々を過ごしていた人が、時間を毎日2時間確保し、マッチングアプリで継続的にアプローチする、反応が良かった相手と似通った人たちにはさらにアプローチする、ということですかね。

むむ。なんでだろう、BTOBマーケティングの方がはるかに実践が難しいきがします。うーん。掘り下げると、結果が出るまでの時間と、成果の分かり辛さなのかもしれませんね。そう考えると、何かしら成果の分かりやすいKPIを設定し、強い気持ちを持って継続的に取り組むことが一番必要ということでしょうか。ホント、この部分が一番難しいですよね。

 

その他にも事例はたくさん書かれていて、参考になるものもありました。

興味がある人は是非読んでみるといいかなと思います。

 

きっと運命の人に巡り合える可能性が高くなると思います。(結局それかい)