あとましーん

SIerで働き、外出で何か美味しいものをさがし、節操なく興味のままに行動するアラサー男の備忘録です。

SIerから見たパッケージ製品導入に向けたお客さんのテスト進捗管理の工夫

今日も朝から出社していました。まぁ当たり前なんですけどね。今日は一応働いたので、仕事の内容について書こうと思います。

 

僕の現職としては、よくあるSIerで主にプロジェクトマネージャーを担当しています。担当している仕組みは所謂パッケージ製品です。今日はその中でシステムの導入準備打ち合わせが主な内容でした。

 

導入準備と聞いても、何をするの?と思われる人もいるかなと思います。一般的にシステム導入時には要件定義でカスタマイズ対象やスケジュール・コストを定め、それを元にシステム会社が開発をし、プログラムが出来ると稼働する という流れをイメージするかなと思います。よく建築の例でたとえられますが、打合せをして家の仕様と間取りを決めて、あとは大工さんが作業をして完成後にすぐに住む、そんなイメージをしている人が多いのかなと思います。

 

これはある意味正解である意味正解ではないかなと思います。家の例で言うと、完成しただけで人は住めません。スーパーミニマリストは別かもしれませんが、みんな何かしら家具や家電等、生活用品を引っ越しして配置し、そして生活が出来ます。システムのも似た感じです。プログラムが完成していても、前の家から引っ越しが終わっていないと動かすことが出来ません。移行とシステム業界では表現するやつです。家の場合は奥さんが納得すると家具や家電の配置はいいかもしれませんが、システムの場合には使う人も多い為、本当に今の配置・移行で問題ないか確認が必要になります。そう。テストです。

 

前置き長くなりましたが、今日はテストの進捗確認と、その中で発生した課題について検討でお客さんに訪問していました。もう長いことSEをやっているのでわかってきたのですが、予定通りにテストが進むお客さんは1割もいません。パーキンソンの法則です。「人は時間やお金といったあらゆる資源を、あればあるだけ使ってしまう」ってやつです。通称:夏休みの宿題 です。

 

ただ、いつまでも稼働しないとこちらも奥歯にものが詰まった気がして気持ち悪いですし、もっと酷いとシステムが悪くて稼働出来ない とクレームが入ることもあります。なので、現職ではテストを完全にお客さんだけに進捗を任せるのではなく、こちらも一緒に進捗を確認しています。そして、これをどう進捗させてもらうかをいつも試行錯誤しています。

 

単純にテストしてください と伝えても100%やってもらえません。そもそも何をするのか・する意味があるのか、と確実に言われます。打合せで寝ている人も、その部分だけは噛みついてきます。仮に「はい、わかりました。頑張ります」と言ってもらえても、1か月実は何もしないサイレント反抗もざらにあります。

 

これに向けて、最近は2つ工夫をしています。

 

1つ目はゴールから逆算 です。

テストをやってください と伝える前に「何が終わっていたら稼働して問題ないと思いますか?」と聞くようにしています。そう聞くと、何やったら稼働出来るか全くわかりません・・・というお客さんはほぼいなくて、「請求書や納品書が正しく出て、月次を締めることが出来て・・・・」等のようにお客さんから色々内容が出てきます。これを紐解いていくと、「正しく出ることを確認する為には4月のタイミングで現状のシステムと数字を一致させましょう。そう考えると、3月にはみなさんで操作になれておきましょう。すると、2月には移行を100%終えておきましょう。」そんな形でどんどんスケジュールが埋まってきます。最初から「〇月にテストしましょう」と伝えていたことと比べると、ゴール(稼働)から逆算で考えた方が、お客さんも今なぜこれを実施するかをイメージ持ってくれます。システムに慣れたお客さんであれば各テストや実施内容の位置づけをすでに知っていますが、慣れていないお客さんには本当に効果的かなと思ってます。

 

もう一つの工夫はこまめな状況確認です。当たり前に思われるかもしれませんが、毎週時間を決めて進捗確認をしています。もっと頻度多くてもいいかもしれませんが、塾の宿題のように決まった期限が近くなるとお客さんも作業を進めてくれます。1週間に1時間でも状況確認で顔を合わせる・Web会議をすることで進捗が全く変わってきます。

 

まだまだ工夫はあるのですが、今日はこの辺で。