ウクライナとロシアで戦争が始まるらしい・・・・藤原学思さんのツィートにリアリティを感じました。
ウクライナとロシアの戦争が始まってしまいましたね。コロナに続き、戦争ですか。歴史の転換点にいる気がします。対岸の火事にまだ思える状況ですが、火事すら起きないことを願います。
朝日新聞記者 藤原学思さんによる安保理緊急会合の翻訳ツィートが非常に緊迫感あり、悲しいことに戦争が始まろうとしている・始まっていくリアリティを感じました。
今後に向けて、自分の中でも残しておきたいと思います。
一昨日に続き、ウクライナ情勢をめぐって夜の安保理緊急会合が開かれます。
国連の事務総長が「即興で」スピーチをするほか、理事国15カ国、ウクライナの外相が演説します。
全員分、ライブで訳してお伝えします。
グテーレス事務総長
原稿を持たずに参戦。
「私はウクライナへの攻撃を信じなかったし、何も起こらないと信じていた。だが、間違っていた」
「心の底から言いたいことは一つだけ。プーチン大統領、あなたの軍がウクライナを攻撃するのをやめてください」
これまでで最も強い「懇願」。
ディカルロ事務次長。
「ウクライナの人びとは平和を望んでいる。ロシアの人びと平和を望んでいると確信している。平和を勝ち取るために、全力を尽くさねばならない」
先ほど、バイデン大統領と話したという。
「きょう、ここにいる理由は一つだけだ。ロシアにやめろと言うためだ。国境に戻り、軍隊を引き返させ、外交官を交渉のテーブルに改めてつかせることだ」
明らかにキレている。サイバー攻撃も確認したという。
「数週間で4回目の会合となる。48時間で、我々は確信した。ロシアの戦争は、ロシアの安全保障と無関係であり、NATOの拡大とは無関係だと。これは、ロシアと国際法の対決である。暗黒の時だ。ウクライナ人にとってだけでなく、国際社会全体にとって」
なんとか声が届かないだろうか。
英国のウッドワード国連大使。
「勘違いしないでほしい。英国は妥協しない。ウクライナの主権と領土保全、平和と反映、国民の自由を支えることを、我々が妥協することはない。緊張を緩和する時間は残されている。だが、それは、いまだ」
※ロシアが「軍事行動」を発表した模様。
フランスのドリビエール国連大使。
「脅威と不安定化に直面しても、ウクライナは自制心を示した。暴力に訴えることはなかった。私は、ウクライナの人びとに連帯を示したい。ウクライナ人は平和を望み、良き隣人関係を望んでいる。国際社会は、声を一つにしている」
「領土を拡大するために、他国を脅したり、殺傷力を行使したりすることは解決にならない。アイルランドには、対話と尊重によって紛争を解決するという、歴史に裏付けられた深い理解があります」
「勇気を示そう。崖っぷちから抜け出そう。対話と外交に戻ろう」
インド国連大使。
「緊張緩和のための取り組みが、当事者によって行われなかったことを残念に思う。安全保障上の利益が十分に考慮されるべきだ」
またシンプルな演説。ロシアを名指しはせず。
UAE。
「一つ。誠意を持って対話に臨むことの重要性を確認する。二つ。国際法の原則、国連憲章の遵守を。三つ。ウクライナ東部の危機は、民間人の危機的状況をさらに悪化させる。これ以上の緊張は、人道的状況を悪化させるだけだ」
原則論に終始。ロシアを名指しはせず。
「ロシアに対し、即座に、完全に、無条件に、全ての軍事力をウクライナの領土から引き返すことを求める。すでに苦しんでいる人たちに思いを寄せる。あしたはもっとひどいことになるのではないかと、そう恐れているすべての人たちに」
「外交に戻れ」が悲しく響きます。
中国、張軍国連大使。
「ウクライナの状況は重要な局面を迎えている。平和的解決への扉は完全には閉じてはいないし、閉じないと考えている」
あとはこれまでの踏襲。しかし、ほんの少しだけ、トーンが変わった。ロシア名指しはせず。
ブラジル。
「国連加盟国の領土保全、主権、政治的独立に対し、武力による威嚇やその行使は認められない。武器と対立に頼っていては、恒久的な平和につながらない。人道支援関係者、社会的に弱い状況にある人の保護は、無条件で保証されなければならない」
「対話にこだわりたい」。しかし、もう。
ガーナ。
「この状況は、ウクライナと近隣諸国だけでなく、すべての国の安全保障に影響を与える。ある国が安全ではないということは、すべての国が安全ではない、ということだ」
"The insecurity of one is the insecurity of all."
一昨日、すばらしい演説をして話題になりました(https://bit.ly/3IhNhTk)。
「安保理メンバーは基本的に、第二次世界大戦で勝利を収めた国々で形成されました。人類にとって、悪を打ち負かすために払った犠牲を反映した、特別な責任があります」
なのに、という話です。
一昨日の演説内容
「この状況は私たちの歴史と重なる。ケニアや、ほとんどのアフリカ諸国は帝国の終焉(しゅうえん)によって誕生した。私たちの国境は私たちが自分で引いたものではない。ロンドンやパリ、リスボンなど植民地時代のはるか遠くの大都市で引かれたものだ」
アフリカは19世紀から、英国やフランス、ポルトガルなどの欧州列強の植民地支配を受け、列強同士が勝手に決めた国境によって「分割」された。「今でもアフリカ諸国では国境の向こう側に、歴史的、文化的、言語的に強く結ばれた同胞が暮らしている」。約6分間の演説の中で、キマニ氏はそう語った。
キマニ氏は「もし独立する時に、民族や人種、宗教の同質性に基づく国家を追求していれば、何十年も血にまみれた戦争を続けることになっていただろう」と強調。「その代わりに、私たちは(列強によって引かれた)国境を受け入れ、アフリカ大陸の政治的、経済的、法的な統合を目指すことにしたのだ。危険なノスタルジアで過去を振り返り続ける国家をつくるのではなく」と語った。
ロシアはウクライナ東部の親露派支配地域で「独立」を望む声が大きいと主張した。
キマニ氏は「同胞と一緒になりたいと思わない人はいないし、同胞と共通の目的を持ちたいと思わない人はいない」としつつ、こう言葉をつないだ。「しかし、そのような願望を力ずくで追い求めることをケニアは拒否する。私たちは、二度と支配や抑圧の道に陥ることなく、今はなき帝国の残り火から、回復を遂げなければならない」
ガボン。
「ウクライナ東部で、男性が、女性が、こどもたちが、殺人的な暴力にさいなまれている。尊厳と安全を脅かされている。戦争の亡霊が地域全体をさまよっている。植民地化が終わり、もう克服されたと思っていたものが、やはり存続していた」
メキシコ。
「安保理メンバーは、国際の平和と安全の維持に責任を負っている。ロシアはここで数日前、ウクライナ侵攻はしないと力強く宣言したことを、いま一度思い出してください。私たちは、外交、対話を求める姿勢を崩しません。外交的解決こそが、崖っぷちから抜け出す唯一の道です」
ロシア、ネベンジャ国連大使。
顔を上げず、原稿読み上げ。
「ウクライナの同僚は、西側諸国の支援を受ければ軍事的に成功するという幻想を抱いているようだ。独立承認で平和と安全を確保できるようになったという理論を説明しようとしたが、あなた方は聞こうとしなかった」
プロパガンダの極み。
続・ロシアのネベンジャ大使。
携帯を見て追加声明。
「スペシャルオペレーション(特別作戦)の目的は、8年以上にわたりウクライナからジェノサイドを受けている人を保護することであり、市民を含む民間人に対する多くの犯罪を行ったものたちの責任を追求することである。国連憲章に沿ったものだ」
「1時間前にここに来た時、ロシア大使に、ウクライナへの攻撃を始めないことを、記録に残そうと確認するつもりだった。だが、無駄だった。48分前、あなたのところの大統領が、ウクライナでの戦争を宣言した」
安保理中に「宣戦布告」。なんたる悲劇。
ウクライナ「大使、大統領の演説の動画を再生しましょうか」
ロシア「質問をしないでください」
ドイツ。
「ロシア大統領が軍事行動をアナウンスした。最も強い言葉で避難する。恥ずかしげもなく、国際法に違反したことに再び立ち向かいたい。ロシアは聞く耳を持ってこなかった。聞く準備もできていない。政治的にも経済的にも道徳的にも、かつてないほどの代償を負うことになるだろう」
怒。
米国連大使
再度発言を求める。
「安保理会合中に、まさに平和を求めて集まっている際に、プーチン大統領は最後の一歩を踏み出すことを命じた。我々はあす、安保理決議案を提出する。我々は一体となり、断固とした手段で、対応する」
英国、アルバニア
追加発言を求める。
英国「ロシアの行動には、結末が伴う」
アルバニア「キエフなどの都市で爆発が発生している。モスクが破壊され、戦車が投入されている。ロシアが責任を負うことになる」
フランス。
ロシア大使に指をさして激怒。
「最悪の事態を防ごうと、緊急会合を開いているところだった。そこで特別軍事作戦の開始を知った。ロシアは戦争を選択した。最も強い言葉で非難する」
「先ほど、外交と対話の道は危険なほどに狭まっていると言った。ただ1時間前には、実際にどれほど狭く、どれほど崖っぷちなのか、知らなかった。その道が閉ざされたことを目の当たりにしている」
再びウクライナ
議長のロシア大使に。
「さっきも言ったじゃないですか。プーチンに電話してください。ラブロフに電話してください。攻撃をやめろと言ってください」
議長のロシア
会議を締めくくらなければならない。
「結論として言っておきたいのは、ウクライナの人々に対して攻撃的になっているわけではなく、キエフの軍事政権に対して攻撃的になっているということだ」
1時間半の会合終わり。徒労感と虚しさと。
グテーレス事務総長
唇をかんで「私の任期で最も悲しい瞬間だ」と報道陣に語り始める。目には涙を浮かべているように見える。
「プーチン大統領に言う。人道の名の下に、軍隊をロシアに戻してください。人道の名の下に、欧州で戦争を始めないでください」
「今世紀最悪の戦争になる可能性がある」
本当に虚しい凄まじい状況ですね。きっとどちらにも言い分があるのでしょうが、話し合いでなんとか解決してほしいです。それと、中国・インド・UAEがロシアを批判していない点が気になりますね・・・・