あとましーん

SIerで働き、外出で何か美味しいものをさがし、節操なく興味のままに行動するアラサー男の備忘録です。

官公庁における情報システム調達に関する実態調査について を読んで思うこと

今日も在宅勤務でした。ウクライナに侵攻が始まり、遠い場所ですが物々しい雰囲気になってきていますね。暗いニュースが続きそうで、凄い嫌な雰囲気ですね。。。

 

今日は中期経営計画に盛り込むためのデジタル戦略資料作りに向け、諸々の打ち合わせに参加しながらも色々調べていました。

 

日本の時価総額上位50位くらい資料を見ましたが、そもそも中期経営計画を出していない会社って結構ありますね。感覚では半分くらい出していない気がします。

 

さらに、あったとしてもデジタル戦略の記載が無かったり。さらに、あったとしてもかなりざっくりの内容で記載されていました。まぁ、それはそうですよね。そもそも事業戦略の一要素であるべきで、デジタルだけで括り出した戦略は少し違和感がありますよね。

 

と言いながらも、僕が言われているオーダーではデジタル戦略を個別で記載する、さらにそこに具体的な数値目標を記載しようとしています。それに類する資料は他社で見当たりませんでしたが、一旦作ってみようと思います。

 

また、海外の業界トップの企業も数社見ました。中期経営計画が何の資料か分からなかったので、AnnualReportを見ていました。そこでもさすがに具体的な数字は触れられていませんし、デジタル戦略自体が独立して記載されていることもありませんね。本題とは違いますが、役員の写真が掲げられていることが印象的でした。

 

話変わって、最近以下の資料を見ました。

(令和4年2月8日)官公庁における情報システム調達に関する実態調査について:公正取引委員会 (jftc.go.jp)

 

これによると、ベンダーロックインを忌避していて、ロックインしないためには以下をポイントに挙げています。

・情報システムの疎結合

・個々の情報システム間における円滑な連携(API連携等)

・オープンな使用の設計や情報システムのオープンソース

・官公庁における組織・人員体制等の整備

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これは官公庁に限ったお話では無いですね。一般企業でも同様に思えます。

一般企業でもロックインは起きている会社は起きています。

 

それをしない為のポイント、見ていきます。

 

情報システムの疎結合化、これは同意です。全部ひっくるめて導入するほうが安くなるとベンダー側は言ってきますけどね。個々の情報システム間における円滑な連携 とも紐づきますね。でも、複数のシステムをつなぎ合わせるって購入者側に知識が必要になりますけ。シンプルな例ですが、コードの桁数やキーが一意に出来ているかどうかとか、ありますし。実際にはもっとたくさん考慮すべき内容があります。

 

オープンソース化、これは同意出来るような出来ないような、です。実際、オープンソースをサービスとして提供したことが無いんですよね。そのオープンソースを保守することはかなり大変な印象があります。。予期しない動作が起きた時、どこまで調査出来るものなのかと。前職の場合であれば、意味不明な動作が起きた時にはMicrosoftに最終的には聞いていました。そしてMicrosoftも分からなくて経過観察と言うとエンドユーザーは納得していました。システムの特性にも依ると思いますが、あれだけの大企業が言うのだから・・・と納得してもらえるんですよね。なので、提供する側に敢えてオープンソースを採用するメリットが少ない気がします。まぁ、ライセンスコストは安くなると思いますけど、学習コストや保守時の調査コストが嵩んでしまいます。

 

官公庁における組織・人員体制 は一般企業も同様です。というより、人員が盤石の企業は見たことが無いです。どこも忙しそうで人が足りないって言ってます。ここは常に不足している前提で話進めていいと思います。この資料では、外部コンサルも検討しましょうね、って感じでした。ただ、外部コンサルは特定のベンダーともつながっているので気を付けましょうとありました。実際、コンサルが書く機能要求は大抵何かしらのパッケージにある機能を元にしています。そうでなければ、高額な見積を取得してしまい導入が頓挫することになったり、そもそもベンダーが提案出来なかったりしますからね。

 

ということで、ベンダーが独占禁止法に引っかからないように気を付ける必要は当然ありつつも、購入者側もそれに応じたリテラシーが必要ですよとの内容でした。

 

学問的なITの勉強と異なるので、これって教育でも身につかないんじゃないかな、と思ってしまいました。

 

今日はこんなところで。